2021/05/08 01:48


  
 
CBD は人体の不調に根本からアプローチし、体調を整える効果があることから、海外のみならず日本でも CBD のユーザーが増えてきています。 
それに伴い、人間の体だけでなくペットなどの動物に対して CBD を使用する人や企業も増加しています。 
 
CBD は人体への効果と同じような効果が動物にも期待できると言われていますが、CBD を動物に与える際は投与量と投与後のペットの状態に細心の注意が必要となります。 
 
この記事では、動物に CBD を与える際の適切な投与量や注意点、研究事例などをご紹介していきます。 
 
 
  

犬と CBD 

 
  
 
ペットの代表として、犬と CBD の例を上げてみましょう。 
 
人間と犬は同じ脊椎動物で、脳神経や免疫機構もほぼ同じです。 
犬だけに関わらず、動物は体を維持するところに ECS(エンドカンナビノイド・システム)という身体調節機能を持ちます。そして CBD は全身に存在するカンナビノイド受容体(CB1,CB2)を介して ECS に作用します。

しかし動物の種類によって受容体がある場所や数が多少異なり、そのことによって効き方にも多少の違いがあると言われています。 
 
2016 年 NCBI(米国国立医学図書館)に寄稿された Carlton Gyles の論文によると、人間よりも犬の方が脳内により多くのカンナビノイド受容体を持ち、人間よりもその毒性作用を受けやすい可能性があるとされています。 
  
例えば運動を司どる小脳には、人間よりも犬の方に多く CB1 が存在します。したがって犬が陶酔成分である THC を摂取してしまうと、人間が感じるよりも強く体が反応し、運動制御不能な状態に陥ると考えられています。 

一方で記憶を司どる海馬という脳の部位では、人間も犬も同等の CB1 受容体が存在します。このため CBD は PTSD に対して有効的であり、犬にも同様の効果が期待できるとされています。このように同じ脊柱動物であっても、受容体の数によって効果が変化するとみられています。 
  
 

CBD を病気の犬に与えた改善事例 

 
  
 
2018 年獣医学研究の frontire に寄稿されたコーネル大学獣医学部臨床科学科による研究では、変形性関節症を患う犬の治療に CBD を使用し、副作用なく安全に痛みが軽減されたという結果が出ています。 
  
犬の変形性関節症は、加齢や肥満、過度の運動や病気によって関節に負担がかかり、その部位に炎症がおきることで発症します。 
負担によって関節は変形し、慢性的な炎症と痛みを伴う事で運動を嫌がったり、その部位をかばうために他の部位に負担がかかり、健康な関節にまで炎症が起こる事もあります。 

炎症反応は免疫システムの誤作動で、自身の健康な細胞を攻撃してしまいます。免疫細胞の中にカンナビノイド受容体である CB2 が存在する事がわかっているため、CBD が関節症による炎症の痛みを改善する効果があるとみられています。 

そんな変形性関節症を患う犬に対して CBD を投与した結果、痛みの軽減反応がみられました。明らかな副作用もみられなかったとの事です。 
このことから CBD は、動物に対しても鎮痛作用や抗炎症作用など人間と同じ効果が現れている事がわかります。 
 
 
  

CBD の投与後はしっかりとペットを観察する 


 
  
 
人間と動物のカンナビノイド受容体の分布数などに違いがある事から、ペットに CBD を投与する際は少量から試し、投与後はじっくりと観察することが大切です。このことをマイクロドージングと言います。 ペットに対して治したい明確な症状が判明しているのであれば、少しずつ CBD の投与量を増やしていき、その改善具合を観察していく事がベストです。 

しかし漠然とペットの不調を治したいと考え、適量やペットの状態をよく見ずに CBD を投与すると、オーバードーズを起こす可能性があります。 
 
  

オーバードーズとは? 

 
CBD が作用する ECS は、体内の神経伝達物質の分泌量を正常に保つ役割があります。 
体外から大量の CBD が入ってくると、神経伝達物質の分泌を抑える GABA という物質が、必要以上に抑制される事があります。

これを「脱抑制」と言います。 脱抑制が起こると神経伝達物質のブレーキ役である GABA が機能しないため、脳内のドーパミンやアドレナリンが強く発現してしまうと言われています。 このような状況をオーバードーズと呼びます。 
  
  

ペットへの適切な CBD 投与量は? 

  
アメリカコロラド州で動物への大麻治療研究を行う獣医師の、ロバート・シルバー博士が推奨する投与量は以下の通りです。 
 
初めてCBDを投与する際の目安: 
 体重1ポンド(約453g)当たり0.05mgを1日2回投与 
  
例えば体重が 20kg(約 44 ポンド)の犬であれば、 
初回の CBD 投与量は 0.05×44 ポンド=2.2mg という計算になります。 
 
ペット専門の CBD 用品には、1 度に CBD6mg~8mg を 1 日 3,4 回と目安表示されているものも存在し、製品によって目安量は様々です。 
ロバート・シルバー博士が提唱する初回の投与量目安はとても少ないですが、前述したオーバードーズを起こさないためにも、初回は特に注意して少量ずつ投与するようにしましょう。 
 
 
  

ペット用 CBD 製品を購入する際の注意点 

 
  
人間用でもペット用でも、CBD 製品に含まれる CBD の成分は変わりありません。
しかし人間用 CBD 製品の濃度はペットにとって高濃度すぎてオーバードーズを起こす可能性があるので、投与量には十分注意し、最初はコストがかかっても動物用の CBD 製品を使用することをお勧めします。 

また購入前には成分表示の確認を必ず行いましょう。農薬や重金属、動物に毒である THC など
の危険成分が含まれていない証明マークがあるものを選択するようにしてください。